“写真を撮る”がもっと楽しくなる!和の空間で錯覚体験「長瀞トリックアート有隣倶楽部」
旅先で、いつもとは少し違う世界に迷い込むような、ちょっと不思議な体験をしてみたいと思うことはありませんか?そんなときにオススメなのが、「長瀞トリックアート有隣倶楽部」。見て、感じて、考えて、作品に入り込んで写真を撮って…大人も子どももつい笑顔になってしまう、体験型のアートスポットです。
和の空間で、ちょっと不思議な旅のはじまり

「長瀞トリックアート有隣倶楽部」は秩父鉄道「長瀞駅」から宝登山神社に向かって、徒歩10分ほどの場所にあります。瓦屋根の建物と「長瀞トリックアート」と大きく描かれたのれんが印象的です。もともとは1928年に秩父鉄道の保養所として建てられた施設を活用していて、屋内で天候を気にせず楽しめます。

入館してすぐ目に入るのが、長瀞名物・ライン下りをテーマにしたダイナミックな一枚。作品に合わせた小道具も多数用意されています。思わず作品の前で立ち止まりますが、ここはいったん通過。「帰りに撮るのがオススメ」というスタッフの方の言葉を信じて、ひとまず進みます。
見て・演じて・撮って楽しむ、体験型アートの世界へ
館内には全部で34点のトリックアート作品が展示されています。年に1度、全体の5分の1ほどが入れ替わるので、何度訪れても新しい発見があります。施設の順路に合わせて、特に印象に残った作品をいくつかご紹介します。

美術館でまず足を踏み入れるのは「江戸タイムスリップゾーン」。入り口から入り、すぐに現れるのが、思い込みを逆手に取る仕掛けの作品。この作品は見る位置によって見え方が大きく変わるため、目を塞いで歩くようにと、スタッフさんが所定の立ち位置まで誘導してくれます。
「こちらの壁をご覧ください」という声掛けで目を開けて見ると、ただの風景画…?疑問を抱えたまま、見る位置を変えてみると「えっ?なにこれ?どういうこと?」と驚きでいっぱいに。思わずいろいろな角度から何度も見て、「分かっていても騙される」というのが興味深いです。


華やかな着物姿の町娘が印象的な、お茶屋さんの中に入り込める作品もあります。写真で見ると立体的に見えますが、番傘も椅子も壁に描かれた平面。横から見ると本当に真っ平らなので、壁に背中を押し付けて、空気椅子状態のままポーズをとって撮影します。
照れくささも最初だけで、「せっかくなら」と工夫したくなってきます。熱々のお茶が飛び跳ねて熱い!といったポーズを撮ったり、アイディア次第でいろいろと楽しめます。
動く煙、飛び出す忍者。演じるほど楽しくなるアート体験


続いて「忍者屋敷探検ゾーン」へ。ここでは動く煙の中から、ドロンと忍者が現れる様子に思わず声が出ます。
実は、作品全体を見る直前に、ぐるぐる回る渦巻きだけをじっ………と見つめていたことで目が錯覚を起こし、煙がぼわわわーーんと動いて見えるそうです。時間が経つと、煙は何事もなかったかのように止まるのもまた面白いです。


こちらに来館するお客さまは、2人組以上のお友達や恋人や家族連れが多いそうです。カメラマンを交代しながら撮るのはもちろん、館内では三脚とリモコンが付いた自撮り棒の無料貸し出しがあるので、セルフタイマー機能などを使えば思う存分撮影を楽しめます。
演技力が育まれる、非日常の世界へ


「アドベンチャーゾーン」では、 空飛ぶオブジェクトや、滝やジャングルなどのトリックアートも。最初は遠慮がちにポーズをとっていたものの、このあたりまで進むと演技が上達してきます。ちょっとロマンティックな雰囲気を出してみたり、ダイナミックに滝から落ちそうな場面を演じたり。日常では訪れないシチュエーションが楽しめます。

少し疲れてきた人は、休憩スペースへ。大きな窓からは、併設の日本庭園が眺められて季節の移ろいを楽しめます。ゆっくりとイスに座って、撮った写真を見返しながら作戦会議をするのにもぴったりです。

ちなみに、この日本庭園をお散歩することも可能。館内を回ったあとに少し歩いて締めくくるのもいいですね。お孫さんと一緒に訪れたおじいちゃん・おばあちゃんにも人気だそうで、季節ごとの植物を楽しみながらの散策もおすすめです。
笑ったり驚いたり、いつの間にか演じる楽しさに夢中に

最後に待っているのが「動物ゾーン」。動物園や水族館で馴染みのある動物から、恐竜や妖精まで、さまざまな生き物たちと写真が撮れます。

大きな海獣と力比べができる作品もあります。対決相手は…丸い窓から今にも逃げ出しそうな勢いのシャチ! トリックアートと分かっていても、引き合うロープをしっかり握ると、つい力が入ってしまいます。最初は遠慮がちに引っ張っていたはずが、気が付くと本気になっていて、自分でも笑ってしまうような一枚が撮れるかも。
「もう一枚」撮りたくなるから、また来たくなる

館内をひと通り回ってから入口に戻ると、冒頭で一度立ち止まったライン下りの一枚が改めて目に入ります。ポーズや表情のコツがつかめてきたところなので、最後の一枚として撮ると、より迫力ある写真が撮影できるかもしれません。


スタッフの方に話を伺うと、「楽しかった!」と帰っていくお客さまの姿を見るのがいちばん嬉しいとのこと。雨の日や観光の合間にふらっと立ち寄ってくださる方が多く、さまざまな世代の方に親しまれているそうです。
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和の空間で、ちょっと不思議な体験ができる「長瀞トリックアート有隣倶楽部」。旅の途中にちょっと足をのばして、驚いて、演じて、笑って、写真を撮って。秩父観光のひとときを、より特別な思い出にしてみてはいかがでしょうか。
スポット情報
店舗・スポット名 | 長瀞トリックアート有隣倶楽部 |
ジャンル | トリックアート |
所在地 | 埼玉県⻑瀞町⻑瀞704 (GoogleMapで見る) |
営業時間 | 10:00~16:00(最終入館時間 15:30) 定休日:木曜日 |
電話番号 | 0494-66-0070 |
公式ホームページ | https://www.nagatorotrickart.com/ |
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