江戸中期創業、老舗醸造所が手がける観光酒造「酒づくりの森」で日本酒の試飲体験
数多くのお酒の受賞歴を持つ「矢尾本店」が手がける「酒づくりの森」は、醸造工場、酒蔵資料館、物産館を併設した観光酒蔵です。「秩父錦」などの日本酒を中心に製造しています。
日本酒の作り方や歴史を学ぶなら、酒蔵資料館へ!
敷地に入って左手にある建物の地下1階と1階が醸造蔵、2階は酒蔵資料館です。物産館で入館料200円(税込)を払ってから資料館へ向かいましょう。
江戸時代中期、1749年に創業した矢尾本店は近江からこの秩父に場所を移し、現在まで酒づくりを続けています。この資料館では、当時から使用していた道具や、秩父の歴史が分かる資料が数多く展示されています。
日本酒づくりは精米からはじまります。熱や力をかけるとお米が割れてしまうので丁寧に時間をかけて、玄米から約50時間かけて6割を磨いて残った4割を材料にするのが特選大吟醸です(写真左が玄米、右が磨いたお米)。お米を磨く事で余分な雑味が抜けて、すっきりとした味わいになっていくそうです。
館内には酒造りの工程順に、古くから使われていた道具が展示されています。手前に写っている槽(ふね)はお酒を搾る道具で、現在では機械で8時間で行う作業を人の手で2〜3日かけて行っていたそうです。
醸造蔵の前の杉玉は秩父の杉から手作りしていて、毎年11月に新酒ができたことを知らせるために飾ります。作りたての緑色から少しずつ茶色になっていく様子は、日本酒の熟成度合いの目安にもなるので、「今年も酒ができた!」と周りの人にお知らせできる役割もあるのだそうです。
試飲&お土産が充実の物産館
酒蔵見学の後はお待ちかねの日本酒試飲タイム!お土産購入もできる物産館へ向かいましょう。
館内に入ると、日本酒はもちろん、焼酎やリキュール、お酒に合うおつまみやお菓子もたくさん取り扱っています。品数が多くて、目移りしてしまいますね。
日本酒って難しそう、何から飲んでみたらいいのか分からない…そんな時は、お店の方に声をかければ大丈夫。お店の奥には試飲の専用スペースがあるので、おすすめのお酒を試しながら、自分の好みの味を探せます。
気になるお酒があったら、小さなカップで試飲を。もう少し甘いものがいいのか、辛口がいいのか、香りの雰囲気など、お店の方とお話しをしながら味わうのも楽しい時間です。
「この原酒に火入れをしたものが、こちらです」「同じシリーズでこんなお酒もあるんですよ」などと、1つずつ丁寧にお酒を紹介してくれるので、さまざまな日本酒の味わい深さに引き込まれること間違いなしです。
ちなみに、日本酒がたっぷり使われているアルコール度数3%のソフトクリームや、お酒が飲めない方やお車の方は甘酒を使ったソフトクリームもあるので、スイーツとしてお酒を楽しめるのも嬉しいですね。
お店の人
矢尾本店 取締役統括本部長 豊田哲也さん
お酒について、淀みなく何でも丁寧に教えてくれる豊田さん。お酒づくりへの情熱とこだわりを感じます。
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秩父の老舗酒蔵がこだわりを持って作ってきたお酒を、知識でも体験でも楽しめる「酒づくりの森」。ぜひ秩父観光の際は、立ち寄ってみてくださいね。
店舗情報
店舗・スポット名 | 酒づくりの森 |
ジャンル | 物産館・酒蔵資料館 |
所在地 | 埼玉県秩父市別所字久保ノ入1432 (GoogleMapで見る) |
営業時間・定休日 | 9:00〜17:00(酒蔵資料館は16:30まで) 定休日:火曜日・年始 |
電話番号 | 0494-23-8919 |
公式Webサイト | https://chichibunishiki.com/ |
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