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有田焼で味わうひととき。「カフェ&ギャラリー 武甲庵」

旅先で落ち着いた時間を過ごしたくなることはありませんか?そんなときに立ち寄りたいのが「カフェ&ギャラリー 武甲庵(ぶこうあん)」です。有田焼に長く関わってきたご夫婦が営むこのお店では、こだわりの有田焼のお皿やカップで朝早くからモーニングも楽しめます。

有田焼に迎えられる、カフェの入り口

「カフェ&ギャラリー 武甲庵」は、秩父鉄道「御花畑駅」から歩いて3分ほどの場所にあります。秩父市役所の目の前、路地沿いに建つガラス張りの1階です。

店内に入ると、外からも見えていた器の棚が目に入ります。丁寧に並べられたカップやお皿、そのひとつひとつの静かな存在感に思わず見入ってしまいます。

店のカウンターの奥にも有田焼のコーヒーカップやティーカップがずらりと並んでおり、色鮮やかさに思わず見惚れてしまいます。

カウンターの腰壁には、器のかけらが埋め込まれています。有田焼の断片が花火のように開いて、白い壁によく映えます。

お庭の景色に癒されて、窓際の席でひと休み

お店で特に人気なのが、奥のガラス窓越しに庭を望める席。窓の向こうには、カエデやギボウシ、フウチソウ、ツワブキなどが丁寧に手入れされた庭が広がり、鮮やかな緑は眺めているだけで心がほどけていきます。

武甲庵では、店内で焼き上げたパンを使ったモーニングセット(ドリンク付き・税込800円)が食べられます。早朝6時からオープンしているため、朝早くから忙しく動きたい時にとても重宝できます。
バターの香りがふんわりと漂うふわっふわのスクランブルエッグは、トーストにのせてもソーセージと合わせてもよく合います。

お料理はもちろん、ホットコーヒーや紅茶なども有田焼の器で提供してもらえます。こちらは見事な蛸唐草のコーヒーカップ。絵柄は機械や転写シートなどではなく、全て手描きだそうです。気になる器があれば「このカップで」、とお願いすることもできます。有田焼のカップを手に取った瞬間の重みや口あたりの違いが、ふだんの一杯とは少し違う贅沢な時間を演出してくれます。

ランチタイムには、日替わりのパスタセットが用意されています(ドリンク付き=税込1,100円)。パスタとパン、サラダが揃ったバランスのよいセットで、しっかり食べたいときにもおすすめです。

セットのパンも人気で、ふんわり柔らかくやさしい甘みのあるスフレブレッド(税込100円)や香ばしいクロワッサン(税込150円)など、気に入ったものは単品でテイクアウトも可能です。

セットの紅茶が入った器は、白地に花模様が描かれた丸みのあるカップ。素朴なやさしさを感じさせるデザインです。有田焼はつるっとした質感や、透明感のある白さが特徴で、主に呉須(ごす)と呼ばれる藍色の顔料で絵付けをし、釉薬をかけて高温で焼き上げることで、独特の風合いが生まれるそうです。さらに、上から色絵を加えて焼くものもあり、仕上がりまでに3カ月以上かかることもあるとか。テーブルに並ぶ器は、色もかたちも一つひとつ異なり、土ものの器とはまた違った魅力があります。

写真館だった建物が、人が憩い安らぐ場所に

武甲庵のある建物は、かつて秩父の風景を撮り続けた写真家・清水武甲さんの写真館でした。店内に飾られている写真には、今では見られなくなった昭和の秩父の姿があります。清水武甲さんは1913(大正2)年生まれ。秩父の伝統芸能や信仰・民衆の暮らし・風土などをテーマにした写真を数多く残し、写真館を営みながら作品集も刊行。文部大臣賞や国際ビエンナーレ特賞なども受賞しています。

写真館としての営業を終えたあとも建物はそのまま残され、清水さんの親族である関根良和さんへと引き継がれました。良和さんに声をかけたのは、武甲さんの息子で、良和さんのおじにあたる清水武司さん。「写真もあるし、ギャラリーとして活用できないだろうか」。そんな一言をきっかけに、建物の再生へと動き出しました。

もともと撮影スタジオだった2階は、貸しギャラリーとして開放され、展示があるときは自由に見学できます。1階のカフェで食事やドリンクと共に有田焼に触れ、2階で作品を眺める。そんな落ち着いた時間の過ごし方も、この場所ならではの楽しみ方です。

お店の人

「カフェ&ギャラリー 武甲庵」 関根良和さん・みずえさん

「カフェ&ギャラリー 武甲庵」 関根良和さん・みずえさん

武甲庵を営むのは、秩父出身の関根良和さんと、有田出身の妻のみずえさんご夫婦。良和さんは、九州の専門学校で有田焼の絵付けや歴史について学び、卒業後に地元の窯元や技術センターでの仕事にも携わっていたといいます。有田焼に向き合い続けた約10年間で、絵を描くことや器そのものの奥深さに魅了されていったそうです。
秩父に戻るタイミングで、親族が営んでいた写真館の建物を引き継ぐこととなり、「有田焼の器を実際に使ってもらえる場にしたい」と考え、カフェの開業を決意。飲食店は未経験ながらもコーヒーの専門学校に通ったり、料理の試作を重ねたりと準備を進め、店内でパンを焼けるよう工夫も重ねたそうです。店内では有田で出会った作家の器や、おふたりで選び集めたものが使われており、訪れる人が器とともに過ごす時間を楽しめるようになっているのも素敵です。

MESSAGE

お店の人からのメッセージ

私は秩父の番場町の出身で、しばらく九州で過ごしてから秩父に戻ってきました。最近は番場通りに新しいお店が増えてにぎやかになってきて、秩父がテレビなどで取り上げられる機会も増えてきたなと感じています。番場通りの先には秩父神社があり、おすすめです。秩父神社の彫刻は見ごたえがあります。

当店では有田焼の話ができるのも楽しみのひとつで、焼き物が好きな方はもちろん、少しでも興味がある方はお声がけください。有田の作家さんの作品も販売しています。高額なものもありますが、手頃なものもありますので、色々と見てみてください。 2階のギャラリーでは、年に数回展示を開いています。常設ではありませんが、展示の前後には、1階でお茶の時間を過ごしていただけたら嬉しいです。秩父での観光の合間に、どうぞゆっくりとお立ち寄りください。

武甲庵の店内には、季節の草花がさりげなく飾られていました。贈られた花束から、挿し木などで大切に育てたものもあり、季節ごとにさまざまな表情を見せてくれます。

有田焼の器で味わうひとときと、静かな庭を眺めて過ごせる「カフェ&ギャラリー 武甲庵」。旅の途中に少し立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

店舗情報

店舗・スポット名カフェ&ギャラリー 武甲庵
ジャンルカフェ&ギャラリー
所在地埼玉県秩父市熊木町3-12
GoogleMapで見る
営業時間・定休日モーニング=6:00~8:30(ラストオーダー8:15)
通常営業=11:00~17:00
定休日:火曜日・水曜日のモーニング
電話番号0494-26-5879
公式SNSFacebook

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